研究について

研究成果

塩水中におけるベントナイトのフロック形成について(その2)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0464 1983年09月
執筆者 安立重昭
所属 機材部 主任研究官
要旨

 海域において濁りの原因となる土粒子は,フロックを形成し,個々の土粒子とは異なった挙動をする。このため,ベントナイトを用いて従来,研究されていない比較的高い濁質濃度の範囲において塩水中で形成されたフロックの大きさと濁質濃度,撹挨強度との関係等を調べ,海域における微細土粒子フロックの形成についての基礎的データを得た。
 フロックの最大成長中位径は,濁質濃度のほぼ-0.3~-0.5乗に,撹挨強度のほぼ-0.4~-0.8乗に比例している。フロックが十分成長した場合の粒度分布は,ロジン・ラムラー分布によって表すことができる。この場合のフロックの平均相対密度は,最大成長中位径のほぼ-1。3乗に比例し,ストークスの法則から計算した沈降速度は,ほぼ10-3~10-2cm/seeの範囲に分布している。また沈降速度の中位値は,最大成長中位径のほぼ0.7乗に比例している。

全文 /PDF/no0464.pdf