研究について

研究成果

日本沿岸の波浪のスペクトル形について

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 022-03-04 1983年09月
執筆者 広瀬宗一、立花祐二、菅原一晃
所属 水工部 主任研究官
要旨

 沿岸波浪の実測スペクトルをもとに、JONSWAPスペクトル、Wallopsスペクトル等既応の提案スペクトル形に対する適合度、パラメータの特性について取りまとめるとともに、新しいスペクトル形を提案している。本報告において得られた結果によると、JONSWAPスペクトルのパラメータの内、α及びγについては波形勾配のみの関数として十分な精度で表現できるほか、σa、σbについても弱いながらも波形勾配と正の相関を有する。また、沿岸波浪のスペクトルではσa及びσbの平均値はそれぞれ約0.108、0.109であり、JONSWAPで得られた値よりやや大きい。
 一方、新しく提案したスペクトル形は、より明確に定義されるパラメータを有する等、JONSWAPスペクトルに比べて二、三優れた特性を有しており、沿岸波浪のスペクトルに対して、JONSWAPスペクトルとほぼ同等の適合性を有している。

全文 /PDF/vol022-no03-04.pdf