研究について

研究成果

マイクロプロセッサ応用によるステップ式波高計の改良について

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 022-03-03 1983年09月
執筆者 佐々木弘、高橋智晴
所属 水工部 主任研究官
要旨

 沿岸波浪観測用の波高計として、マイクロプロセッサ組み込み応用により測定性能を改良したステップ式波高計を開発した。改良は在来方式で問題となっている波高測定かん(桿)電極部への海草・藻等の付着汚染による測定障害の改善を狙ったもので、ソフトウェア手法を用いた新しい測定信号処理方法を考案してこれを実現した。
 この信号処理方法では、水位の測定は電極電流を時間的にサンプリングする方法で行われ、水面の変動をいったん電極状態符号の変動の形に置き換え、これをソフトウェアで処理することにより妥当とする水位を決定している。
 開発した波高計は、測定かんの強度の汚染に対しても十分な測定性能を有しており、日本海阿賀沖、水深-80mに設置された石油掘削バージでの長期観測試験の結果から、波高測定かんを無清掃で使用可能な観測期間はほぼ1か年間であることを確認した。

全文 /PDF/vol022-no03-03.pdf