研究について

研究成果

石灰・セメント系安定処理土の基本的特性に関する研究(第3報)

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 022-01-03 1983年03月
執筆者 寺師昌明、田中洋行、光本司、本間定吉、大橋照美
所属 土質部 地盤改良研究室
要旨

 本報告は、深層混合処理工法を前提として、締固めを伴わない安定処理土の基本的特性を検討する一連の研究の一部である。今回実施した実験は、透水、クリープ、繰返し載荷、動的特性、劣化の問題に関する実験である。得られた結果をまとめると、
1。安定処理土の透水係数のオーダーは未処理土のそれと同程度またはより小さい。2。クリープ強度は一軸圧縮強度quの約0。8倍である。3。上限応力がquより小さい場合、破壊繰返し載荷回数Nfは上限応力と下限応力との差によって決まり、その値は(式)でquの0。4~0。5倍である。4。せん断ひずみ振幅rが10-6での剛性率とquの関係は直線関係にあり、減衰定数は、γ、quには無関係に1~2%である。5。安定処理土を地中および海水中で養生すると表面からCaイオン溶出のため、強度が低下する劣化現象が生じる。この速度は最初の年で数mmのオーダーであり、経時的に減少する。

全文 /PDF/vol022-no01-03.pdf