研究について

研究成果

物理的意味を持つ直接法による有限要素定式化

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0434 1982年09月
執筆者 岩崎峯夫
所属 機材部 作業船研究室
要旨

 要素の内容と境界に分布する連続関数を節点集中量をもつ離散関数に直接変換する手法と要素境界に発生する残差を考慮した有限要素定式化が述べらている。これらを求めるために、定数微分作用行列が導きだされた。
 前者においては、最小2乗法により直接離散化の式が導かれて、その物理的な意味が明らかにされている。
 後者に於いては、以上の結果を用いガレルキン法の優位性が証明され、さらに要素内部に発生する残差と境界に発生する残差の関係をガウスの発散定理により関係ずけ上述の新しい有限要素定式化を導いた。
 この定式化によると、要素境界の残差が式で表されており、要素境界で支配微分方程式で表される量より1次低い微分量の連続性は、要求されない。
 さらに、上述の局部的な離散化の理論を適用することにより、直接法にもかかわらず物理的解釈が容易な定式化となっている。例題として、弾性問題と流体解析の例が示されている。

全文 /PDF/no0434.pdf