研究について

研究成果

ブイ係留船舶の荒天時の振れ回り運動

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 021-02-03 1982年06月
執筆者 鈴木康正、諸石一幸
所属 海洋水理部 主任研究官
要旨

 荒天時に船舶を港内に避泊させる方法として、ブイに単点係留することが考えられる。本研究ではSALM型ブイに係留された船舶の振回り運動と係留力について、実験および数値計算によって検討した。得られた主要な結論は以下のとおりである。
(1)定常風中における船体の振れ回り運動の数値計算を行う場合には、風荷重の合力の作用方向、流圧力係数および旋回抵抗係数を適切に選定することが重要である。
(2)船体の係留系に発生する張力は風速の2乗にほぼ比例する。
(3)船体係留系の係留特性は、係船ロープの伸び特性、ブイの静水圧的復元および係留チェーン張力を考慮して計算される。
(4)船体に波と風を同時に作用させたときの係留力は、両者が同一方向から作用するときに最大となった。
(5)船体の振れ回り運動は流れによっても影響される。

全文 /PDF/vol021-no02-03.pdf