研究について

研究成果

曲面スリットケーソンの水理特性に関する実験的研究

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 019-04-01 1980年09月
執筆者 谷本勝利、原中祐人、富田英治、和泉田芳和、鈴村諭司
所属 水工部 防波堤研究室
要旨

 大水深・大波浪条件においても適用性の高い消波ケーソンとして、曲面スリットケーソンを開発し、その水理特性を実験的に明らかにした。実施した実験の種類は以下のとおりである。
 (1)反射、越波および伝達波実験
 (2)部材波力実験
 (3)全波力および滑動実験
 曲面スリットケーソンの反射波軽減効果は多孔壁などの通常の直立消波ケーソンよりやや高く、消波ブロック被覆堤と同程度の効果で期待できる。
 波力に関しては、遊水室内波面が上昇して曲面スリット壁上端下面に衝突した瞬間に衝撃圧が発生し、部材の設計においてこれを考慮しなければならない。しかし、滑動および転倒に及ぼす合成波力としてはそれほど大きくなく、滑動実験の結果では、通常のケーソン堤と比較して滑動量が小さい。

全文 /PDF/vol019-no04-01.pdf