研究について

研究成果

大型矩形浮体の波浪中の動揺と係留力に関する研究(第2報)-数値シミュレーション手法について-

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 019-03-04 1980年09月
執筆者 上田茂、白石悟
所属 構造部 海洋構造研究室
要旨

 本報告では、石油備蓄の一方式として注目されている洋上備蓄式における、原油貯蔵船の波浪中の動揺と係留力について、数値シミュレーション手法を提案し、その評価を行った。
 波力および造波抵抗力の算定では、井島らによる三次元的に求める方法(手法A)と二次元波力、および造波抵抗力から位相差を考慮して積分して求める方法(手法B)とを比較した。その結果、原油貯蔵船の場合には、両手法による計算値の差異が小さいこと、手法Bによる方法が取扱いが容易で計算時間が短いことなどの理由より、数値シミュレーション手法として手法Bを用いることを提案した。
 数値シミュレーション結果は、造波抵抗力の値を若干修正することにより実験値(規則波)と良く一致させることができ、この修正値を用いて計算した不規則波中の浮体の動揺量および係留力も実験値(不規則波)と良く一致した。

全文 /PDF/vol019-no03-04.pdf