研究について

研究成果

再浮遊した底泥の酸素消費実験

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 019-03-01 1980年09月
執筆者 細川恭史、三好 英一、堀江毅
所属 海洋水理部 主任研究官
要旨

水マノメータ式レスピロメータを用いて、浮遊けん濁時の底泥による酸素消費特性を調べた。浮遊けん濁時の消費は一次反応式でほぼ近似でき、酸素消費ポテンシャルと反応速度とをパラメータとして表示される。浮遊けん濁時の酸素消費量はけん濁底泥量に比例している。単位底泥重量当りの酸素消費ポテンシャルは、底泥に含有されている有機物濃度により左右され、底泥CODの1~2割程度である。一方、反応速度は水温により指数関数的に大きく変化する。
 底泥の巻き上げは、初期に著しく大きな酸素消費を招く恐れがある。夏期東京湾泥では、底泥の影響水深を底泥上1mまでとすると、不撹乱底泥の酸素消費量に見合う消費は、300mg/l程度の浮遊けん濁により起きることが予想される。

全文 /PDF/vol019-no03-01.pdf