研究について

研究成果

広帯域入力地震動の合成方法の提案

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 019-01-03 1980年03月
執筆者 井合進、土田肇
所属 構造部 耐震構造研究室
要旨

最近、構造物の大型化に伴い、その固有周期が10秒以上から数分の一秒程度までの範囲にわたって存在するような構造物の建設が計画されるようになった。このような構造物の地震応答解析には、このような広い周期帯域にわたって十分な妥当性を持つ入力地震動が必要である。これまで多くの構造物の地震応答解析に用いてきた強震加速度記録は、周期数秒以上の長周期帯域において十分な精度を有していない。そこで、永久変位に相当する静的な成分から周期数十分の一秒までの広い周期帯域にわたって十分な妥当性を持つような入力地震動を合成する方法を考えた。その方法は、地震動の全周期帯域を4つの帯域に分け、静的な成分を含むものは断層モデルにより、また、周期数十秒の成分、周期数秒の成分、周期数分の一秒の成分に代表される帯域の成分は、それぞれ実地震の記録波形の振幅を補正することにより設定し、合成するものである。

全文 /PDF/no0193.pdf