研究について

研究成果

前向き段差をもつ地形上の風の境界層と摩擦抗力係数の実験

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 018-03-01 1979年09月
執筆者 加藤始、安間清、土肥俊満
所属 海洋水理部 水理研究室
要旨

前向きの段差をもつ地形上の風の境界層と摩擦抗力係数を調べるため、高さ1.13m、幅1.5mの風洞で実験を行った。段差模型は高さhが15cmと1.8cmで、風上につけた底面粗度で境界層厚さδを厚くしており、h=1.8cmの模型について粗度を除いた条件でも実験を行っている。測定項目は平均風速分布と静圧分布、風の乱流成分とレイノズル応力の分布などである。風の摩擦抗力係数は風速分布に対数法則を適用して求めるとともに、プレストン管の方法によっても観測している。
 実験結果からは段差上の風の境界層のいろいろな性質が示され、段差のすぐ後では風速分布に適用される壁法則の定数が変化することもわかった。一方、摩擦抗力係数cfの値は一様な風の中におかれた平板上のcfの値とは非常に異なるが、u*δ/ν(u*:摩擦速度)とcfとの関係はほぼ共通なことがわかった。

全文 /PDF/vol018-no03-01.pdf