研究について

研究成果

ホットフィルム流速計と超音波流速計による乱れ測定および拡散係数の算定

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0322 1979年06月
執筆者 村上和男、亀山豊
所属 海洋水理部 主任研究官
要旨

 本実験は流れの中に格子を置いた場合の乱れ測定実験を、ホットフイルム流速計と超音波流速計により行い、乱流格子の乱れ特性を調べるとともに、それぞれの流速計による乱れ測定結果の比較検討を行ったものである。
 流れの中に格子を置いた場合、平均流速分布と乱流強度の分布は上下層にならされて一様分布となる。乱れのエネルギースペクトルは、高周波側で増大、低周波側で減少する。拡散係数の結果は、格子のごく背後では増大するが、格子と流速計との距離が大きくなると急激に減少する。
 超音波流速計による乱れ測定は、超音波振動子間の平均値を求めていることによって乱れを過少評価する効果と、振動子が造り出す後流によって乱れが増加するために、乱れを過大評価する効果とが作用している。前者は乱流強度の大きい流れに対して大きく作用し、後者は乱流強度の小さい流れに対して顕著である。

全文 /PDF/no0322.pdf