研究について

研究成果

スペクトル幅パラメータと波浪周期の関係

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0315 1979年03月
執筆者 高橋智晴、広瀬宗一、佐々木徹也
所属 水工部 海象観測研究室
要旨

 本稿では波浪に関する拠点観測指定港の内、酒田、波浮、浜田、那覇の各港における取得データ、約140例について、波浪の統計量間の関係、およびRiceの理論の成立を仮定して得られる周期パラメータと実際のスペクトルから得られるそれらを比較・検討したものである。主要な結果は以下の通りである。
(1)波高諸元の内、最も統計的に安定しているのはH1/3であり、周期のそれはT1(=m0/m1)である。
(2)Riceの理論の成立を仮定することによって得られる推定ピーク周期Tp1は実際のスペクトルのピーク周期Tpより統計的に安定しており、Tp1≒1.10T1/3がほぼ成立する。またT1はT1の非常に良い推定値であり、T1=1.03T1が成立する。
(3)ピーク周期を最もよく説明するのはT1/3である。
(4)ゼロクロス周期にはRiceの理論がほぼ成立するが、クレスト周期に対しては成立しない。

全文 /PDF/no0315.pdf