研究について

研究成果

矢板壁の模型振動実験-控え壁が変位しうる場合-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0296 1978年06月
執筆者 荒井秀夫
所属 構造部 振動研究室
要旨

 矢板壁の地震時における最も重要な問題である控え壁の抵抗を調べるため、固定控え壁、剛控え壁および撓み性控え壁をもつ矢板壁模型の振動実験を実施した。3種類の模型壁の実験結果を比較すると、次の通りである。
(1)模型は控え壁の形式に関係なく、壁本体とその近くの裏込砂層が一体となって振動し、この振動による荷重がタイロッドを通して控え壁に作用するような挙動をする。
(2)控え壁に作用する荷重は、控え壁が変位する場合には変位しない場合よりも小さくなる。
(3)剛控え壁および撓み性控え壁のように控え壁が変位し得る場合の変位特性はほぼ同様であり、その変位は地盤の剛性の低下によるものが支配的であり、変位量は作用する荷重のみでなく、与えられる振動の振動数および波数に関係する。

全文 /PDF/no0296.pdf