研究について

研究成果

ドラグサクション浚渫船の浚渫時における汚濁調査

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0279 1977年12月
執筆者 八木得次、早乙女保二、中園嘉治、河野茂、増田勝人、浜田賢二、佐藤義博、斎藤勝
所属 機材部 流体輸送研究室
要旨

本調査は、ドラグサクション浚渫船の通常浚渫時における浚渫能率と浚渫周辺海域での汚濁拡散の関係について調べたものである。調査の重要点は、海面汚濁防止装置の使用、不使用の違いによる汚濁の状態の変化である。  浚渫土質は、「砂」、「シルト質砂」の二種類であった。調査の結果、(1)土質によって拡散範囲が異なり、「砂」の場合、汚濁はほとんど検知されないが、「シルト質砂」の場合は浚渫が進むにつれて濁りの滞留蓄積が認められた。(2)積込効率と濁りの関係が明らかになり、比較的汚濁の少ない効率のよい点が見いだせた。(3)海面汚濁防止装置の効果は、「砂」の場合はあまり見られなかったが、「シルト質砂」の場合は顕著であった。(4)この海域での拡散係数は1.1×10の3乗~7.3×10の3乗 平方センチメートル/sであった。さらに拡散の数値計算を初期濃度分布を正規分布と仮定して行った結果、試験結果と定性的に一致した。

全文 /PDF/no0279.pdf