研究について

研究成果

石灰安定処理土の基本的特性に関する研究(第1報)

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 016-01-01 1977年03月
執筆者 寺師昌明、奥村樹郎、光本司
所属 構造部 主任研究官
要旨

 近年普及しつつある深層混合処理工法に関連して、石灰安定処理土の基本的特性を明らかにするものである。
 石灰安定処理の機構ならびに一般的特徴を紹介し、実験的に改良効果に影響する要素、一軸圧縮強度、破壊歪、変形係数E50等の強度特性、更に圧密特性を検討した。その結果、1)石灰混合比と材令、2)粒度組成、3)初期含水比、4)有機物、pH,5)混合条件、6)養生温度、7)石灰の品質、などと改良効果の関係が知られた。処理土の一軸圧縮強度は従来の圧密工法による強度増加より格段に大きいことを港湾地域の粘土を対象に例示し、E50とqu、εfとquの関連を求めた。圧密特性に関しては、土の種類によらずpy=(1.2~1.3)quであり、処理によってCuは約10倍にmvは約1/10に改善されることが知られた。また、圧密圧力pとpyの比をパラメーターとして安全に乱した未処理土の圧密特性から、処理土の圧密特性を近似的に求める方法を提案した。

全文 /PDF/vol016-no01-01.pdf