港湾環境における鋼材の腐食・防食試験を行ない、次の結果が得られた。 1）長尺材の平均腐食速度は、室内で両球型マイクロメーターによる肉厚測定から算出しても重量減量から求めても大差ない。 2）6年材の平均腐食速度（片面）は、海上大気中で0.07～0.08nn/yr、飛沫帯で0.27～0.29mm/yr、潮位間で0.05～0.13mm/yr、海水中で0.06～0.10mm/yr、海泥中で0.02～0.05mm/yr、陸上大気中で0.065～0.16mm/yr、陸土中で0.01～0.03mm/yrである。 3）新潟港海水中における電気防食電量密度は、正常海水中の所要防食電流密度、50mA/平方メートルを上廻った。これは主として河川水の流入による海水比抵抗の増大によるものと思われる。