研究について

研究成果

海水練りコンクリートならびに残留ひびわれが鉄筋の腐食におよぼす影響について(5年結果報告)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0237 1976年06月
執筆者 関博、大即信明、堀井義一
所属 構造部 材料施工研究室
要旨

 潮の干満作用を再現した実験水槽の感潮部に供試体を設置して、コンクリート体中の鉄筋の腐食およびコンクリートの品質変化について検討した。  円柱供試体(φ15×30cm)の実験要因は、セメントの種類およびSO3量、練りまぜ水の種類、かぶりである。現在までのところ顕著な相違は認められないが、練りまぜ水に海水を用いると水道水に比較し鉄筋の腐食が増加すること、かぶりを増せば腐食が減少すること、などの定性的な傾向がみられた。 あらかじめひびわれを発生させた角柱供試体(10×10×80cm)の試験結果によると、荷重載荷時のひびわれ幅が0.2mmを越えると残留ひびわれ幅はほぼ一定となること、水道水を練りまぜ水として用いかぶりを4cm程度とするときにはひびわれ以外では鉄筋に腐食はほとんどみられないこと、残留ひびわれ幅が0.1mm以下では65%の鉄筋に腐食が認められないこと、などが判明した。

全文 /PDF/no0237.pdf