研究について

研究成果

振動外力を受けるタンク内発生波の非定常解について

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 015-02-01 1976年06月
執筆者 高山知司
所属 水工部 高潮津波研究室
要旨

 振動外力によってタンクが同時に鉛直および水平方向に振動された場合にタンク内部に発生する波およびタンク側壁に働く流体圧の理論式を導いた。この理論はタンク内の流体運動の過渡領域における解を与え、地震によって振動する地上タンクや海中タンクの問題に適用できる。
 鉛直振動がない場合については、完全な解析解を得た。鉛直と水平振動が同時に起る場合については、近似解を求め、タンク内の流体の共振条件について検討した。その結果、水平振動と同様に鉛直振動もタンク内の液体の共振に対して重要な要素となることがわかった。
 この理論の妥当性は、矩形や円形の地上タンクの模型実験によって確認された。さらに、矩形タンクに対する理論は、ピストンタイプの造波板によって発生された波の伝播状況の計算にも適用できることが実験によって確認された。

全文 /PDF/vol015-no02-01.pdf