研究について

研究成果

鋼板鉄筋コンクリートのひびわれ性状について

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0226 1975年09月
執筆者 関博、堀井義一
所属 構造部 材料施工研究室
要旨

鋼殻方式で製作される沈埋函では、地震時に函体に作用する軸引張力を外殻鋼板と鉄筋によって負担させる設計方法によることが通例である。本文では、中央に鋼板を取り付けた供試体(幅40cm、高さ61.6cm、長さ4.0m)を製作し、鋼板に引張力を作用させて、軸引張力を受ける鋼板鉄筋コンクリート部材の応力分布状態、ひびわれ特性などに関し検討した。
 実験結果によると、(1)軸引張力は断面比率によって鋼板と鉄筋に分担されること、(2)鋼板にH型鋼などの補強材配置されていても応力分布やひびわれ性状に与える影響は小さい、(3)最大ひびわれ幅は軸引張部を通常の鉄筋コンクリート部材と同等と考えて既住の計算式により推定することができる、(4)最大ひびわれ幅や残留ひびわれ幅は数回の繰り返し載荷によってもほとんど増加しない、などが明らかとなった。

全文 /PDF/no0226.pdf