研究について

研究成果

港湾環境における耐食鋼の耐食性調査

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 014-03-04 1975年09月
執筆者 善一章、阿部正美
所属 構造部 主任研究官
要旨

 港湾環境(海上大気中、飛沫帯、潮位間、海水中、海泥中、陸上大気中、陸土中)における耐食鋼の耐食性を2種類の普通鋼と12種類の耐食鋼のH杭を用いて、1965年~1973年にかけて新潟港、京浜港で調査し、次の結果を得た。
 1)港湾環境では、鋼材の腐食量は鋼種よりも腐食環境に大きく影響されることがわかった。
 2)飛沫帯では、P-Cu-Cr系の耐食鋼の腐食量は普通鋼の値の50%程度であり、また、海塩粒子が多い港湾の大気中でも一般の陸上大気中と同様に耐食鋼の耐食性が認められた。
 いっぽう、海水中では耐食鋼の腐食量は普通鋼の値よりいく分小さい傾向であり、また、土中では耐食鋼と普通鋼の腐食量は大差なかった。

全文 /PDF/vol014-no03-04.pdf