研究について

研究成果

東京湾沿岸地域の大地震時における地盤加速度

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0177 1974年03月
執筆者 野田節男、上部達生
所属 構造部 主任研究官
要旨

 東京湾沿岸地域の大地震に対する危険度を検討するため、代表的な地点の地表における最大加速度を求めた。以下に明らかになった事項と問題点を列記する。
ⅰ)大地震時に発生する最大化速度が求まった。これによると、一般に大きな加速度が予想され、1,000galを越す地点もある。
ⅱ)最大加速度の分布は複雑であるが、軟弱地盤地域で増幅度も加速度も大きく、特に荒川・江戸川河口地域と多摩川扇状地での危険度が高いことがわかった。
ⅲ)土の応力・ひずみの非線型性を考慮すると、実際にはここで求まったほどの大加速度が発生しない可能性がある。なお、地震力が不規則外力であることから、求まった最大加速度がそのまま現行設計法における震度には対応しない。これらはさらに検討すべき課題である。

全文 /PDF/no0177.pdf