研究について

研究成果

大阪湾の潮流と物質拡散に関する模型実験

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 012-03-04 1973年09月
執筆者 金子安雄、堀江毅、村上和男、上野信行、久保正則
所属 海洋水理部 海水汚染水理研究室
要旨

 大阪湾内における大規模埋立地の造成が、湾内潮流および汚染物質の拡散におよぼす影響を水理模型によって実験的に検討したものである。
 実験模型は水平縮尺1/2000、垂直縮尺1/200のコンクリート製で、大阪湾全域(含感潮水域)および紀伊水道、播磨灘の一部を再現している。実験手法は半日周潮の潮汐を与えて潮流を発生させ、汚染物質の拡散は染料を使用し、潮流によって分散するパターンの変化、採水によって汚水の濃度を調べた。
 実験結果から、湾内各種埋立地の潮流におよぼす影響は少なく、局部的に0。1~0。2ktの変化であり、汚染物質の拡散性状は、湾内の潮流に依存しており、長時間の流動方向は湾内恒流に支配されることが把握された。また大規模埋立地は、汚水の拡散を促進させることが判った。

全文 /PDF/vol012-no03-04.pdf