研究について

研究成果

水中の乱流測定のためのHot-film流速計の特性

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0157 1973年03月
執筆者 加藤始、佐野喜久雄、高松恭文
所属 海洋水理部 水理研究室
要旨

 環状の検定タンクと市販の定温度型Anemometerを使って、1≦U≦40cm/secの流速に対する小型のHot-filmプローブのくわしい静的な特性試験を行なった。
 測定中の水温変化によるドリフトは、over heating ratio aを一定に保つことにより除去でき、また5~6℃温度の異なる水でもaが一定なら流速-電圧曲線は一致することが確認された。一方、回流式水路の流れの中では、汚れによるドリフトがかなりひどいことがわかった。
 流速UとAnemometer出力EAの関係は通常EA2=B+αUnの形で表せるが、上述の流速全域を対象として最小2乗法で上式の定数を求めるとB<0になることがわかった。通常のリニアライザーではB≧0にしか設定できないので、対象とする流速によってリニアライザーの最適な設定が異なることが示される。
 最後に、流れの中におかれた格子の下流における乱れの測定法とその結果について述べる。

全文 /PDF/no0157.pdf