研究について

研究成果

港湾鋼構造物の腐食調査(第9報)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0147 1972年12月
執筆者 善一章、阿部正美
所属 構造部 主任研究官
要旨

本報では、超音波式探傷厚み計(水中用)による鋼矢板の肉厚測定を七尾港、留萌港、橘港、高知港、坂出港、今治港で、平均干潮面直下付近の鋼矢板面に発生する集中腐食穴の確認を輪島港、安田港、N港、片上港、水島港、萩港、津久見港、油津港、小樽港、浦河港、釧路港、佐世保港、G港で行ない、次の結果を得た。               
 前報では、鋼矢板構造物の腐食傾向は(a)、(b)、(c)の三通りに大別されたが、今回の調査ではこの他に新しい二通りの腐食傾向が発生することが確認された。すなわち、残留水位下付近の凹面のみに集中腐食が発生するものと平均干潮面直下付近の凸面と凹面に腐食が集中するもので、前者を腐食傾向(d)、後者を(e)とする。
 結局、日本の港湾における鋼矢板構造物の腐食傾向は(a)、(b)、(c)、(d)、(e)の五通りに分類される。

全文 /PDF/no0147.pdf