研究について

研究成果

縦振動を受ける側方拘束粘土の応答特性

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 011-04-01 1972年12月
執筆者 梅原靖文
所属 土質部 土質試験課
要旨

地震および地盤構造物系の地震動あるいは衝げき荷重等に対する応答解析の著じるしい進展にともない、入力としての土の常数の基本的性質の解明が望まれる。
 本報告では、供振円柱法を用いて、締め固められたシルト質粘土の縦振動応答特性が求められ、それに及ぼす静的応力レベル、振動応力レベル、含水比ならびに供試体の高さと直径の比の影響が調べられた。その結果、次の事実が明らかにされた。
 側方変位を拘束した場合の応力波の電播速度あるいは弾性係数は含水比により大きな影響を受けるが、減衰常数は含水比の相異にあまり影響されない。応力条件の影響は可変範囲が小さいこともあり、含水比による影響ほど著じるしくはないが、求められた弾性係数の傾向からS型の応力ひずみ特性の存在が示唆された。また粘弾性係数に及ぼす高さ直径比の影響を吟味することにより通常使用される粘弾性モデルの妥当性が調べられた。

全文 /PDF/vol011-no04-01.pdf