研究について

研究成果

長周期波に対する防波堤の効果に関する計算(第6報)-港口損失係数の影響-

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 009-02-01 1970年06月
執筆者 伊藤喜行、木原力
所属 水工部 防波堤研究室
要旨

われわれは、長周期波に対する防波堤の効果に関する計算を各種の港に対して実施してきた。これらに用いた基本方程式は港口においてfu2/2gなる損失水頭を考慮する以外は高次の項を省略した線型微分方程式であった。
 従来の計算ではこの港口損失係数としてf=1.5を採用してきたが、今回計算結果に対する係数値の影響を検討するため、大船渡湾における1968十勝沖地震津波を対象とし、fを0から3まで変えて計算を行ない実測値と比較した。
 その結果、これまでわれわれが用いてきたf=1.5は、実用上の観点から十分妥当であることがわかった。
 また、港口損失を考慮した一次元計算法を考案し、従来の二次元計算値および模型実験値との比較により、この計算法が十分実用的であることを明らかにした。
 最後に大船渡津波防波堤における捨石マウンドからの浸透を考慮した計算を実施し、その影響を把握した。

全文 /PDF/vol009-no02-01.pdf