研究について

研究成果

土砂の水力輸送に関する研究-土砂輸送時における電磁流量計の特性について-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0042 1967年12月
執筆者 入江義次、白鳥保夫、是石昭夫
所属 構造部 材料施工研究室
要旨

 土砂を経済的に管路輸送するためには、土砂混合流れの流速を正確に把握することが必要である。近年この目的のために電磁流量計が使用され始めている。清、海水あるいは等質混合液の流量測定には電磁流量計が早くから利用され、この分野における研究は多いにかかわらず、土砂輸送時の特性、使用限界等についての報告は殆ど見当たらない。
 この様な理由から、等研究室では、室内実験装置により、電磁流量計の使用限界および精度について実験を試みた。
 実験は口径100mmの電磁流量計について、土砂の流動性状を色々な角度から観察し、これらと電磁流量計の指示値との関係を調べてみた。実験装置の管路は、内径100mm全長約70mで、途中に測定管を設けている。測定管は、3mの鋼管およびアクリル製の継目無しのもので、流動性状は、測定管を含め、7.8mの透明管部で外からも観察できるようにしてある。
 本実験に使用した供試材料は、平均粒径0.25mm、1.28mmの砂および、7mmの砂利の3種類である。計測に使用した計器は、電磁流動計、吐出口における流量ならびに含泥率を計測するための軽量装置、管内含泥率測定のための含泥率計、圧力計等である。
 今回の室内実験の結果から推定すると、普通土砂を輸送する場合は、電磁流量計の発進部を水平に取付けた状態においても、誤差の最大値が2~3%程度で、十分信頼できる計器であることを確認できた。

全文 /PDF/no0042.pdf