研究について

研究成果

水平力をうける多段面鋼管杭の変位および曲げモーメントの計算について

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0024 1966年04月
執筆者 御巫清泰
所属 設計基準部 主任研究官
要旨

 最近フランスの港湾では、tube Manesmann(マネスマン社製鋼管)tube souple(可撓性鋼管)tube a inertie variable(多断面鋼管)などの名でよばれる大口径の多断面鋼管を用いて、ドルフィンあるいは船舶の接岸用ガイド杭などの建設が行われている。
 これは断面を変化させてあるので、杭頭部の撓みが多くなり、大きなエネルギーを吸収できること、鉄量を少なくできること、従って安いこと、施工が早いことなどの利点を有し、他方では設計が複雑なこと、製作が特別注文になること現場烙接が困難であると同時に陸上輸送も困難であること、場合によっては施工が困難なことなどの難点があげられている。
 製作は特別注文によるのは、普通の鋼管のように、同一形状のものが多量に使用されるというわけではないので当然のことであるが、技術的には製作に問題はないようである。また、施工現場が海中であるため、現場までえい航運搬が可能であり、工場熔接した長尺ものでも輸送が困難であるという障害は除かれると思う。

全文 /PDF/no0024.pdf