研究について

研究成果

混和剤がコンクリートの圧縮強度,乾燥収縮および亀裂傾向におよぼす影響について

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0007-02 1964年03月
執筆者 赤塚雄三
所属 構造部 材料施工研究室
要旨

 最近におけるコンクリート混和剤の普及の程度は極めて著しく、AE剤、セメント分散剤、凝結遅延剤、発泡剤、防水剤などその種類は多岐に亘る。特にAE剤とセメント分散剤のみに限定しても、コンクリート用混和剤として我が国で市販された実績を有するものは輸入品を含めて30種に近い(表-1参照)。同一商品名を冠した混和剤でも、その用途によって幾つかの型に分類されている場合も多く、これらを含めて数えれば、その種類は相当数に達する。
 このような現象は、混和剤を使用する土木技術者にとって広汎な選択の余地が支えられている事を意味し、その限りにおいては歓迎すべき事柄であろう。しかし、その反面、選択を誤る場合には混和剤使用の経済的効果を期待する事ができないばかりでなく、コンクリートに有害な影響を与える可能性も生ずる。市販されている混和剤はそれぞれの特性を有して居り、使用目的に応じた種類の混和剤を選択する必要があり、また混和剤のすべてが優れた性質のものとは限らないからである。従って、混和剤を使用する場合、用途に応じた種類を選択し、その効果について充分に検討する事が大切である。

全文 /PDF/no0007-02.pdf