研究について

研究成果

杭間地盤をセメント固化改良した組杭の横抵抗特性

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 56-3-1 2017年09月
執筆者 松村聡、松原宗伸、藤井愛彦、水谷崇亮、森川嘉之、佐藤真
所属 地盤研究領域 基礎工研究グループ
要旨

 本研究は、矢板式係船岸の控え工として用いられる組杭の横抵抗メカニズムを実験的に明らかにするとともに、組杭の横抵抗増加のために効果的な地盤改良方法を検討した。本研究では、杭の水平載荷に関する遠心模型実験、大型模型実験およびX線CT装置を用いた模型実験を行った。実験結果や既往の知見から、組杭を構成する押込み杭と引抜き杭に挟まれた杭間地盤が発揮する地盤反力は、単杭における周辺地盤の地盤反力と比べて小さいことがわかった。そこで、地盤反力増加を目的として杭間地盤をセメント固化改良する方法を考案し、各種模型実験を行って杭間地盤が改良された組杭の横抵抗特性を詳細に調べた。本研究では、組杭の横抵抗特性に及ぼす改良体の改良深さおよび改良体の強度・剛性の影響を調べ、効果的な改良方法を明らかにした。これらの実験結果に基づいて、既存の組杭を改良することを目的として、改良断面の決定方法を示した。

キーワード:組杭、横抵抗、セメント固化改良、水平載荷試験、X線CTスキャン

全文 REPORT56-3-1(PDF/5,821KB)