研究所運営の基本方針

Ⅰ 国立研究開発法人の理念

国立研究開発法人とは、独立行政法人通則法(通則法)において、中長期的視点に立って研究開発の最大限の成果を確保することを目的とする独立行政法人と定義されている(第二条)。

独立行政法人の理念は、公共性、効率性、透明性及び自主性であり(通則法第二条及び第三条)、これらを前提として、国立研究開発法人は、研究開発成果の最大化を目指していくことが求められる。

Ⅱ 港湾空港技術研究所の使命と目標

港湾空港技術研究所の使命は、「港湾及び空港の整備等に関する調査、研究及び技術の開発等を行うことにより、効率的かつ円滑な港湾及び空港の整備等に資するとともに、港湾及び空港等の整備等に関する技術の向上を図り、もって国民生活の安定及び社会経済の健全な発展に資することである。

港湾空港技術研究所はこれまで、『世界に貢献する技術を目指して』を不動の目標に掲げ、高い成果を上げてきた。この目標は、上述した港湾空港技術研究所の使命に照しその研究水準・研究成果が科学技術発展の見地から国の内外で高く評価されること、及びその研究成果が日本及び世界で現実に役立つことを目指して設定されたものである。今後も引き続き、これを研究所の目標として高く掲げてゆく。

また、この港湾空港技術研究所にとっての不動の目標の達成に向けた効果的なアプローチとして、港湾空港技術研究所が目指す研究所像を以下のように描く。

  1. 「世界最高水準の研究を行う研究所」
  2. 「社会に貢献する研究所」
  3. 「only-oneの研究所」
  4. 「一人一人の自主性と創意工夫に満ちた研究所」

Ⅲ 港湾空港技術研究所運営の基本方針

1. 組織運営の基本方針

  • 外部状況に対する鋭敏な感受性
    研究所を取り巻く行政、研究等に関わる状況を常に注視し、必要に応じてそれらを研究所運営に的確に反映させる。
  • 自主性と創意工夫の重視
    組織構成員各自の自主性と創意工夫を重視する。
  • 所内の円滑な意思疎通
    研究所内における縦・横両方向の円滑な意志疎通を確保する。
  • 敏速な決定と実行
    意志決定とその実行を敏速に行う。
  • 大胆な業務遂行
    国立研究開発法人に付与されている自主性を活かし、大胆な業務遂行も躊躇しない。
  • 柔軟かつ弾力的な組織改編
    研究所をめぐる状況に応じ組織を柔軟かつ弾力的に改変する。
  • 情報の共有
    研究所幹部間の情報の共有を重視する。

2. 業務運営の基本方針

2-1.研究業務

  • 二兎を追う
    研究所の不動の目標である『世界に貢献する技術を目指して』を達成するため、その研究水準・研究成果が科学技術発展の見地から国の内外で高く評価される質の高い研究、及び、その研究成果が日本及び世界で現実に役立つ研究、の二つのタイプの研究を共に推進する。
  • イノベーションの創出
    萌芽的なアイデアや技術革新の核となる研究を重視する。また、将来の社会の大きな変革や発展に寄与できるような、構想力があり技術の広がりを体系化する包括的研究の推進に努める。
  • 研究所の顔が見える寄与
    社会資本整備及び国民の安全・安心に深く関わる研究所として、研究所の研究活動が国民生活の安定や社会経済の健全な発展に寄与していることが国民に具体的に認識されるよう努める。
  • 基礎研究の重視
    多様な知と革新をもたらすとともに研究所の研究ポテンシャルを長期にわたり高い水準で維持していく上で不可欠な原理・現象の解明などの基礎研究を重視する。
  • 行政支援の重視
    社会資本整備に深く関わる研究所として行政を技術面で支援することを重視する。
  • コアコンピタンスの重視
    以下に示す研究所のコアコンピタンスを最大限に活かして研究を実施する。
    • 関連研究分野における多彩でレベルの高い研究者の存在と相互啓発の伝統。
    • 全国の港湾・海岸・空港・沿岸域等現場の技術データ・技術課題の入手の容易性と入手情報の長年にわたる蓄積、及び全国の港湾・海岸・空港・沿岸域等を研究のフィールドとして活用することの容易性。
    • 世界最大規模・最新鋭の多数の実験・研究施設の保有。
  • 民間研究との役割分担
    民間では実施されていない研究、及び共同研究や大規模実験施設の貸し出し等によっても民間による実施が期待できない、又は国立研究開発法人が行う必要があり民間による実施がなじまない研究を実施する。
  • 人材の育成・起用
    研究所研究者の能力の開発、及び研究者として有能な外部人材の起用に努める。
  • 研究資金の多様化
    運営費交付金、国土交通本省及び同地方整備局からの受託研究費に加え競争的な外部の研究資金など多様な研究資金の獲得に努める。
  • 研究交流の推進
    国内外の研究機関・研究者との交流・連携を積極的に行う。
  • 学会、大学等への協力
    関係する学・協会の活動への参加・協力や大学等高等教育機関における学生教育への協力を積極的に行う。
  • 国際貢献
    技術の国際標準化、途上国のキャパシティビルディング、国際的な災害調査、国際学・協会や機関の諸活動などにおけるリーダシップの発揮を通じて国際貢献に努める。その場合、海で繋がる近隣諸国や太平洋の島嶼国との絆の強化を特に意識する。
  • 研究成果の公開と普及
    研究成果の社会への還元と研究所活動への国民の理解の促進のため研究成果の公開と普及に努める。

2-2.研究支援業務

  • 業務の効率化・合理化
    研究支援業務の効率化、合理化は単に当該業務を担っている部署に止まらず研究部門にもその効果が及ぶものであることにも十分留意し、業務の不断の見直しを行い一層の効率化、合理化に努める。
  • 良好な職場環境の整備
    研究所の諸活動を担うのは職員であることを十分念頭に置き、健康診断の適切な実施やメンタルヘルスケアの充実、スポーツ・レクリエーションの積極的な企画等、良好な職場環境の整備に努める。

以上の基本方針の下で研究所運営を行うことを通じ、Ⅱ章で述べた研究所像に港湾空港技術研究所は近づくこととなる。目指す研究所像と上述した研究所運営の基本方針との関連性をいくつか例示すると以下のようになる。

  1. 「世界最高水準の研究を行う研究所」
    イノベーションの創出、基礎研究の重視
  2. 「社会に貢献する研究所」
    研究所の顔が見える寄与、行政支援の重視
  3. 「only-oneの研究所」
    コアコンピタンスの重視、民間研究との役割分担
  4. 「一人一人の自主性と創意工夫に満ちた研究所」
    自主性と創意工夫の重視、イノベーションの創出

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