研究について
研究成果
アイソタック概念を用いてモデル化した世界各地の粘土の長期圧密挙動
発行年月 | 港湾空港技術研究所 報告 54-1-1 2015年10月 |
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執筆者 | 渡部要一、金子崇 |
所属 | 地盤研究領域 土質研究チーム |
要旨 | アイソタック概念を用いた圧密挙動の解釈は、港湾空港技術研究所を始めとして、多くの研究機関によって試みられてきた。これらの研究の多くは、大規模構造物の長期圧密沈下予測のために、二次圧密の計算精度向上を目指したものである。第一著者らの既往の研究では、関西国際空港の埋立て建設地から採取した大阪湾粘土の長期圧密特性を詳細に調べ、圧縮曲線とそのひずみ速度依存性(圧密降伏応力とひずみ速度の関係)を利用し、アイソタック概念に基づく実用的なモデルを提案した。圧縮曲線は定ひずみ速度載荷圧密(CRS)試験から、圧密降伏応力とひずみ速度の関係は長期圧密(LT)試験から得られる。後者の関係は、3つのアイソタックパラメータを導入したモデル式で表される。 ここで、3つのアイソタックパラメータは、深さ300mまでの様々な深度から採取した大阪湾粘土に対して、共通の値を設定し得ることは注目に値する。本研究では、世界各地の様々な特性を有する粘土に対して提案モデルを適用し、大阪湾粘土に対して共通に設定したアイソタックパラメータの一般性について検討した。その結果、いずれの粘土の長期圧密特性も、共通のアイソタックパラメータを用いた提案モデルによって一次近似としては上手く表現できることがわかった。 |
全文 |
REPORT54-1-1(PDF/1,198KB)
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