基礎工研究グループ 基礎工研究グループ

開端杭の先端閉塞に関する模型実験

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港湾の工事では、しばしば直径の大きな鋼管杭が用いられます。写真は実物の鋼管杭の切れっ端です(鋼管杭の中には実物の矢板の切れっ端が置いてある)。この写真の杭で直径が1.4mあります。実際の工事ではさらに大きいサイズの杭が用いられることもあります。

開端杭の先端閉塞に関する模型実験の画像1

鋼管杭はパイプ状の杭(開端杭)で、多くの場合、先端は塞がずにそのまま地面に押し込んで用いられます。この場合、杭を地面に押し込んでいる間に、パイプ状の杭の中に土が入ってきます。そして、杭の中に土がしっかり詰まることにより、杭は大きな鉛直支持力を発揮することができるようになります(先端閉塞効果などと呼ばれています)。従って、杭の中でどのように土が詰まるかを予測することが杭の設計の大事な要素の一つになっています。

近年、工事で用いられる杭がより大きくなってきたため、今までに行なわれてきた研究では土の詰まり具合を正確に予測する事が難しくなって います。このため、基礎工研究室では、様々な条件下で模型杭(直径 10cm ~ 30cm、長さ 1m ~ 2m)を地面に貫入させる実験を行ない、開端杭の先端閉塞状況を精度よく予測する手法や、施工中あるいは施工後に杭の先端閉塞状況を確認する方法について検討を行なっています。

実験に使用した模型杭。アクリル樹脂製で、たくさんのセンサーが取り付けられています。

実験に使用した模型杭。アクリル樹脂製で、たくさんのセンサーが取り付けられています。

実験の様子。砂地盤に杭を押し込んでいるところです。

実験の様子。砂地盤に杭を押し込んでいるところです。