放射性廃棄物の海洋投棄用容器としての鉄筋コンクリート容器の耐衝撃性について

発行年月 1967年4月 港湾空港技術研究所 資料 0028-02
執筆者 赤塚雄三,関博
所属 構造部 材料施工研究室
要旨  放射性廃棄物の海洋投棄に必要な,鉄筋コンクリート容器の耐衝撃性を検討するために,中空の鉄筋コンクリート模型容器を用いて落下試験を行った.
 用いた鉄筋コンクリート容器は外水圧をすべて鉄筋コンクリートの外殻で負担する構造の密閉式と,特殊な内外圧力の調整機構を設けて,鉄筋コンクリート容器には外水圧の作用しない構造の内外圧平衡式の2種である.前者は外殻の形状によって,球形,卵形および円筒形の3種より成り,容積率(鉄筋コンクリート容器の全容積に対する放射性廃棄物を収容し得る容積の比率)も形状に応じて相違する.後者は,いずれも円筒形であるが,圧力調整機構により弁式と粘性層式の2種から成っている.これら5種の鉄筋コンクリート容器にストレーン・ゲージを埋め込んでおき,1~3mの高さから自由落下させて,海底岩盤と想定したマッシブなコンクリート床版と衝突した時の衝撃現象を観察した結果,次の事項が明らかとなった.
1.中空の鉄筋コンクリート容器を,容器重量に比較してかなりマッシブなコンクリート床版に落下させた場合,容器にはその衝撃によって,1/1000~3/1000secで最大となるひずみが発生する.
2.実用化を提案されている密閉式模型容器を,2000mの海洋に投棄した時に生ずると考えられる衝撃力とほぼ同等の衝撃力を生ずるように,陸上で自由落下させた時に発生する衝撃ひずみは,引張,圧縮共に,180×10の-6乗(約50kg/平方センチメートル)程度であり,これらの容器は海底岩盤との衝撃に対してほぼ満足すべき耐衝撃性をもつものと判断さえる.
3.内外圧平衡式構造の弁式および粘性層式容器では,容器の内部に達する著しいひびわれが発生し,また,容器の上下端がかなり破壊した.従って,これらの容器については,運搬や荷役作業における不足の落下などの事態に対し十分な安全性を確保しその実用化を計るためには,耐衝撃性を増すと共に内容物の悲惨を防止するような構造上の改善が必要と思われる.
全文 no0028-02.pdf(PDF/2.4MB)

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