
図-1 伏木富山港におけるレベル1地震動と2024年能登半島地震(M7.6)の地震動の比較.フーリエスペクトル(バンド幅0.05HzのParzenウインドウを適用).各プロットに付与されている数字はPSI値.EW成分は欠測.
(参考情報)表1は等価線形解析に用いた地盤モデルで,強震計位置(富山-O)のボーリングデータに基づき設定した.図2は強震計位置における地表÷地中のスペクトル比で,左は観測,右は等価線形解析(FDEL)による計算結果である.観測では線形時に比べ2024年能登半島地震ではピーク周波数が低周波側に移動していることから表層地盤が非線形挙動を示していたことがわかる.等価線形解析(FDEL)ではこの傾向を表現できている.図3は同じく強震計位置における地表÷地中のスペクトル比で,線形時と非線形時のそれぞれの観測スペクトル比を理論伝達関数と比較しているが,観測スペクトル比の特徴が理論伝達関数により捉えられている.これらのことから,等価線形解析による引き戻しは適切に実施できていると判断した. |