非破壊試験技術の活用による港湾構造物の点検診断・モニタリングの高精度化に関する検討

ライフサイクルマネジメントに基づく港湾構造物の維持管理においては,まず点検診断あるいはモニタリングを実施することで,構造物の劣化や変状に関するデータを取得し,これに基づいて構造物の残存性能を定量的に評価・予測した上で,適切な対策を講じることが重要です。しかしながら,港湾構造物の点検診断は,構造物外観の目視調査に頼っており,定量的で信頼性の高いデータが取得されているとは言い難いのが現状です。目視調査により得られるデータは定性的で,調査実施者の主観によって結果が大きく異なってしまいます。

一方,非破壊試験技術は電気・機械分野のみならず,土木分野においても広く普及し始めており,コンクリート構造物や鋼構造物の劣化・変状の検出手法としての検討が進められています。しかし現状では,港湾構造物の点検診断に非破壊試験技術はあまり活用されておらず,またより高度な維持管理のために不可欠な健全性の常時モニタリングもほとんど行われておりません。

本研究では港湾構造物の点検診断およびモニタリングに非破壊試験技術を導入することで,定量的で信頼性の高いデータを取得するための手法について検討を行っています.特に,コンクリート中の鉄筋腐食,鋼材の腐食,電気防食の陽極消耗などの主要な変状に着目するとともに,コンクリート部材や鋼部材の健全性モニタリングへの非破壊試験技術の活用について検討を行っています。

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