コンクリート構造部材の耐久性を向上させる方策(案)

 コンクリート構造部材の耐久性を向上させる方策のうち、これまで港湾構造物に適用された事例がある代表的なものとして、エポキシ樹脂塗装鉄筋や連続繊維補強材等の高耐久補強材を使用する方策、表面被覆やセメント硬化体組織の緻密化等により外部からの劣化因子(塩化物イオン等)の浸透を抑制する方策、電気防食により鋼材腐食を抑制する方策等がある。
 これらの方策を適用するにあたっては、以下を参考にすることができる。
 

 高耐久補強材の使用

方策 概要 参考となる資料
1 エポキシ樹脂塗装鉄筋  海洋構造物の飛沫帯部など外部からコンクリートに浸透する塩化物イオンの作用を激しく受ける構造物の場合でも、通常の鉄筋を使用した場合にくらべてかぶりを相当に小さくすることが可能である。 1)エポキシ樹脂塗装鉄筋を用いる鉄筋コンクリートの設計施工指針[改訂版]、土木学会コンクリートライブラリーNo.112、2003
2)土木学会コンクリート標準示方書に基づく設計計算例[桟橋上部工編]、土木学会コンクリートライブラリーNo.116、2005 
2 連続繊維補強材 炭素繊維等の繊維にエポキシ樹脂等の繊維結合材を含浸させ、硬化させて成形し、コンクリートを補強する目的で使用する一方向強化材や連続繊維のみを束ねたもしくは織ったものであり、一般に耐食性に優れる。

1) 連続繊維補強材を用いたコンクリート構造物の設計・施工指針(案)、土木学会コンクリートライブラリーNo.88、1996
2) 緊張材に炭素繊維を用いたプレキャストPC床板の劣化調査-北九州港 葛葉地区桟橋-、プレストレストコンクリート、Vol.55、No.6、pp46-51、2013 文献(PDF/1.82MB)

3 ステンレス鉄筋 海洋構造物の飛沫帯部など外部からコンクリートに浸透する塩化物イオンの作用を激しく受ける構造物の場合でも、通常の鉄筋を使用した場合にくらべてかぶりを相当に小さくすることが可能である。また、ステンレス鉄筋およびそれを用いた鉄筋コンクリートの力学特性は、普通鉄筋の場合と同等の性能を有している。 1) ステンレス鉄筋を用いるコンクリート構造物の設計施工指針(案)、土木学会コンクリートライブラリーNo.130、2008
2) 土木学会コンクリート標準示方書に基づく設計計算例[桟橋上部工編]、土木学会コンクリートライブラリーNo.116、2005
3) 長期耐久性確保を目的とした鋼板セル式岸壁頂部コンクリートへのステンレス鉄筋の適用、土木学会第68回年次学術講演会講演概要集、Ⅵ-160、2013

 

外部からの劣化因子を抑制する方策

方策 概要 参考となる資料
1 埋設型枠

硬化体組織が極めて緻密なプレキャスト型枠を用いることにより、コンクリート外部からの劣化因子(塩化物イオン等)の浸透を抑制する。

1) 超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案)、土木学会コンクリートライブラリーNo.113、2004
2) 土木学会コンクリート標準示方書に基づく設計計算例[桟橋上部工編] 、土木学会コンクリートライブラリーNo.116、2005
3) 複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料設計・施工指針(案)、土木学会コンクリートライブラリーNo.127、2007
2 表面被覆 コンクリート表面を各種材料で被覆することにより、コンクリート外部からの劣化因子(塩化物イオン等)の侵入を抑制する。 1) 表面保護工法設計施工指針(案)、土木学会コンクリートライブラリーNo.119、2005

 

腐食反応の抑制

方策 概要 参考となる資料
1 電気防食

鋼材に継続的に電流を流すことにより、鋼材腐食を抑制する。

1) 電気化学的防食工法設計施工指針(案)、土木学会コンクリートライブラリーNo.107、2001

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