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SGM(気泡混合処理土)の水浸試験

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港湾の施設などでは、工事の時に、浚渫(港で船の通り道の深さを保つため海底の土砂をさらうこと)により
発生する土砂と気泡(洗剤のような ものを使って作った小さな泡)と少量のセメントを混ぜて固めて作った軽
い土(SGMと言います)を使うことがあります。このSGMの中の気泡に海水や雨水が入ってしまうとせっかく
の軽い土が重くなってしまいます。また水が入ることによって材料の劣化が進むことも心配されます。そこで、SGMの小さな試料を用意し、水をはったバケツに浸しておいて水がどのように浸入していくかをX線CT装置を使って調査しています。

SGM(気泡混合処理土)の水浸試験の画像

X線CTでは、密度の大きい所が白く映ります。時間が進むにつれて、SGMの外周部から水が浸入し、周辺部の密度が大きくなっていることが分かります。尚、この実験は、結果を分かりやすくするためにわざと厳しい条件で実施したものです。実際のSGMではこの実験のように水がどんどん入っていくことはありませんし、ある程度のところで浸入は止まるものと考えられています。