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鋼製壁式岸壁の挙動に関する実験

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矢板式護岸の設計法をより合理的なものにするため、模型実験により矢板壁や周辺地盤の挙動を観察・検討しています。実験では、土ではなくアルミニウム棒(長さ 15cm、直径 1.5、 2、 3mmの3種)を積み上げて、模型地盤(幅 1.5m、 高さ 約50cm)を作製しています。アルミニウム棒を使用すると、理想的な二次元状態の地盤を再現でき、また、土を使用する場合よりも周辺地盤の挙動を観察しやすいという利点があります。

鋼製壁式岸壁の挙動に関する実験の画像

写真は自立矢板式護岸の実験の様子を示しています。実験では、あらかじめ矢板の前後に同じ高さのアルミニウム棒地盤を準備しておき、矢板前面(写真右側)を堀削していくことにより矢板護岸を構築していきます。矢板前面と背面の段差が大きくなると、矢板がたわみ始め、背後の地盤も大きく動きます。

平成15年度には、アルミニウム棒を用いてさらに大きなスケールの地盤(幅、高さともに 2.5m~3m程度)を作製し、同様な実験を行いました。今後、実験で得られたデータをもとに地盤・矢板の挙動をより詳細に検討していく予定です。

鋼製壁式岸壁の挙動に関する実験の画像1