背景

 

2010年チリ中部沖地震による津波および2011年東北地方太平洋沖地震による津波は甚大な災害を発生させ、それぞれチリおよび日本において多くの人命が失われ、沿岸のまちが壊滅しました。これらだけでなく、21世紀に入ってアジア・太平洋地域では、2004年インドネシア・スマトラ島沖地震によるインド洋津波、2006年インドネシア・ジャワ島南部沖地震津波、2007年ソロモン諸島地震津波、2009年サモア諸島地震津波、2010年インドネシア・ムンタワイ地震津波などによる津波災害が頻発しています。とくにインド洋津波の場合には、一つの国だけでなく国境を超えて広い地域で人命が失われました。このような広域に影響を及ぼす津波災害の防除・軽減は地球規模で求められています。

2010227日にチリ中部のマウレ州沿岸で発生したマグニチュード8.8の地震とそれによる津波は、チリにおいて犠牲者数が500名を超える大災害を引き起こしました。津波の直接的な犠牲者は150名を超えています。その約1年後の2011311日に日本の宮城県沖で発生したマグニチュード9.0の地震と津波は、死者・行方不明者が1万9千人にもなる大災害になりました。これらの災害では、沿岸の広い地域が浸水されて居住地 などが壊滅したことに加え、船舶、コンテナ、自動車などが津波により漂流し、被害を拡大させました。コンテナなど多数の漂流物による被害はこれまでにも危惧さ れていましたが、2010年チリ津波の際に世界で初めて顕在化し、2011年東北津波の際にも生じました。津波防災においては、起こりうる最大規模の津波の推定に加え、それによって生じる被害の予測と対策が必要になります。

Dichat_Cyndi Gatica Mella Talchauhano_Dr. Rodrigo Nunez
写真:2010年2月27日チリ・マウレ地震津波によるディチャットの浸水の様子(写真提供:Cyndi Gatica Mella, 2012年2月27日撮影) 写真:2010年2月27日チリ・マウレ地震津波によるタルカワノの被害の様子(写真提供:Dr. Rodrigo Nunez, 2010年2月27日撮影)

 

 

 

 

 

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