現地観測データと衛星画像の統合による海草藻場の分布域と密度の測定

発行年月 2013年6月 港湾空港技術研究所 資料 1273
執筆者 京田潤一,桑江朝比呂
所属 沿岸環境研究領域 沿岸環境研究チーム
要旨  海草藻場は,様々な生態系サービスを生み出している.また,CO2固定効果の可能性が高いとして注目されており,港湾における海草場の再生や保全によって,CO2削減対策への貢献が期待される.一方で,磯焼けや沿岸開発に伴う埋め立てによる浅場の喪失などで,海草藻場の面積は減少してきていることから,藻場の造成や保全活動が行われている.生態系サービスの定量化や藻場造成による再生技術の確立のために,海草藻場の分布域や被度を正確に把握することは重要である.
 海草藻場の分布域を把握する方法として,潜水調査による現地観測や,衛星画像データの解析などがあるが,どちらの方法にも長所と短所があり,両者の長所を活かすような手法の開発が求められている.そこで,本研究では,高解像度かつマルチバンドを有する人工衛星の画像データについて,GIS(地理情報システム)を用いて現地観測によって得られた情報で補完することにより,海草藻場の被度や分布の測定技術を開発することを目的とした.そして,現地観測データを使わない場合と比較し,海草藻場の分布や被度の測定精度がどの程度改善されるかを検証した.
 現地観測によって得られたデータで人工衛星画像を補完することにより,海草藻場の分布域の推定精度が大幅に改善されており,被度を考慮した分布域の推定ができるようになった.しかし,推定精度は現地観測データの空間代表性の決定や,現地データの取り方により大きな影響を受けるため,有効な現地データの取り方を検討することにより,更なる推定精度の向上が見込まれる.
全文 no1273.pdf(PDF/2.8MB)

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