『港湾計画のための地震動の方向性ハンドブック』
(CD-ROM)について

 最近の強震動地震学の分野での研究から, 内陸活断層で発生する大地震の震源近傍では,横ずれ断層や逆断層といった断層の種類に関わらず, 断層直交方向に特に強い揺れの生じる傾向のあることがわかってきました. この性質を利用して, 想定される強い揺れの向きに対して最も有利となるように耐震強化岸壁を配置すれば, 耐震強化岸壁の地震時の被害を大幅に軽減できることがわかってきました. これは,これまでに無かった新しいタイプの地震災害対策であり,設計・施工の段階ではなく, 計画の段階で実施すべき対策であるという点が大きな特徴です. この対策を推進する上では,港湾計画の策定に携わる方が,港湾周辺の活断層の位置であるとか, 地震動の卓越方向といった情報に容易にアクセスできることが必要不可欠です. そこで,平成14年度港湾事業調査費により, それらの情報をコンパクトにとりまとめたハンドブック(CD-ROM)を作成しました. 本ハンドブックが港湾における地震災害対策の推進にお役に立てば幸いです.

本ハンドブックは関係諸機関に無料で配布しています. 余部も御座いますので,御希望の方は下記までお問い合わせ下さい.


*****お問い合わせ先*****

独立行政法人港湾空港技術研究所 地盤・構造部 構造振動研究室
野津 厚 : nozu@pari.go.jp



ハンドブックの外観
ハンドブックの外観

港湾検索画面(近畿地方の例)
港湾検索画面(近畿地方の例)

活断層の走向から想定される強い揺れの向きを矢印で表示
活断層の走向から想定される強い揺れの向きを矢印で表示